迷子犬と雨のビート

ASIAN KUNG-FU GENERATION 迷子犬と雨のビート歌詞
1.迷子犬と雨のビート

作詞:Masafumi Gotoh
作曲:Masafumi Gotoh

日溜まりを避けて影が步くように
止めどのない日差しが路地を怒鳴りつけている
風のない午後を恨むような
そんな土曜日の模樣

人々は厚い雲で顏を隱して
行き場のない想いをずっと持って研いでいる
何もない街に埋もれても それでも 今でも
連なるウィンドウに
並び立つ人形の惡い夢
それとも倉庫に隱れて塞いでいたって
挨だけ被って見つからない
誰の手にだって觸れられない
僕たちの現在を
繰り返すことだらけでも そう
いつか君と出會おう
そんな日を思って 日々を行こう

曖昧な雨のビートの合圖
寂しさが夜を滿たす匈い
吸い迂んだ雨が肺で泳いで
深く 深く潛るシーラカンス
曖昧な雨のビートの合圖
捨てられた子犬の呼ぶ聲
雜踏を分けて僕に屆く
ほら 「誰か氣付いて」と
僕たちの現在を
繰り返すことだらけでも そう
いつか君と出會おう
そんな日を思って 日々を行こう
夜の街角の
土砂降りになって震える迷子犬も
きっと はにかんで笑う
そんな日を思って 日々を行こう
僕たちの現在を
繰り返すことだらけでも そう
いつか君と出會おう
そんな日を思って 日々を行こう
生きて行こう


2.雨上がりの希望

作詞:Masafumi Gotoh
作曲:Takahiro Yamada/Masafumi Gotoh

降り出した雨が
いつかの悲しみを日々に流さないように
土に包まって芽吹きを待った
雨上がりの希望

雨降りに誰かのささやかな淚を辿り
晴れの日の道路で乾涸びた小さな雨蛙
灰色を向こうまで追い出した青色が見える
はじまりの合圖が僕を今照らす
街路を飾るタイルを避けて
顏を出す小さな生命が眩しく光って
ひび割れた底で
いつかの踞る君が乾かないように
土に包まって芽吹きを待った
雨のない間も

うす染めの藍
響くような空の
旅立ちのチャイムが鳴り出して
僕を呼んでいた
泣いたって怒って塞いだって
進まないだけ
街路を飾るタイルを避けて
顏を出す小さな生命が眩しく光って
降り出した雨が
いつかの悲しみを日々に流さないように
今は此處で芽を出すことを誓う
降り續く長い雨の最後に
靜かに種が顏を出すように
土に包まって芽吹きを待った
雨上がりの希望